浮世絵、洋画、木版画・・・歌川国芳一門の広がり
歌川国芳(一勇斎)≪宮本武蔵の鯨退治≫、弘化4年頃(C.1847) 大判三枚続、多色木版 ※後期のみの展示
1989年のオープン以来、横浜美術館が開催を重ねてきた企画展。その記念すべき100本目の展覧会「はじまりは国芳-江戸スピリットのゆくえ」が、2013年1月14日(月)まで開催中です。
歌川国芳と言えば、武者絵や役者絵から、ユニークな戯画、漫画家・水木しげるに影響を与えた妖怪絵などで知られる江戸末期の浮世絵師。質素倹約令が猛威を振るった天保年間には、幕府への皮肉を込めた風刺画が評判となり、自身も江戸町民からヒーロー視される人気者だったのだとか。

歌川国芳(一勇斎)≪一ツ家≫、安政2年(1855) 228.2×372.0㎝、顔料・板・額、金龍山浅草寺蔵
また、その常識にとらわれない自由な発想と近代的センスは数多くの弟子たちへと受け継がれ、この世を去った後も浮世絵のみならず洋画や木版画など幅広いジャンルに影響を与え続けたことで知られています。
本展「はじまりは国芳-江戸スピリットのゆくえ」は、そんな国芳とその弟子、孫弟子などの作品およそ250点を集めた展覧会。「歌川国芳と幕末明治の絵師たち」「歌川国芳と日本画の系譜」「歌川国芳と洋風表現:五姓田芳柳とその一派」「郷土会の画家たちと新版画運動」という4つの章を通じて、彼らが創り上げた一大画系の全貌に迫る展示となっています。
この機会に天才歌川国芳とその一門が日本美術史に遺した壮大な系譜に触れてみてはいかがでしょうか。浮世絵入門としても最適な展覧会です。

歌川国芳(一勇斎)≪近江の国の勇婦於兼≫ 天保2-3年頃(C.1831-32)
横大判、多色木版 ※前期のみの展示